避けては通れない閑散期
多くの旅館で行っている閑散期対策
私のいる富山県では、冬が閑散期で
多くの観光地が雪で閉ざされ
来県客が一気に減り、
雪解けをジっと耐えて待つ…
というイメージがあります。
とは言え、営業するからには
閑散期の稼働を少しでも高めたいという
旅館さんは多いはずです。
今回は「来る前提の集客と来ない前提の集客」
の違いについてご紹介します。
来る前提の集客とは
”来る前提の集客”とは、ある程度、
貴館や関わる観光地や温泉地に興味があり
”貴館を利用する可能性が高い層”を
ターゲットとした集客方法です。
例えば、貴館が有名観光地や有名温泉地にある場合、
絶えず多くの方々の関心を集めます。
OTAでは「〇〇温泉宿泊施設一覧」の一つとなり
料金や特典、設備、立地…etc で
見込み顧客に比較検討されます。
料金は手頃であればあるほど良い、
特典はお得感があればあるほど良い、
設備は充実していればあるほど良い、
立地は…なかなか変えられないので、
送迎など代替サービスを充実させる…
と常に”選んでもらえる要素”を
気に掛けながらの競合他館との闘いです。
また、”来る前提の集客”は、
繁忙期は当然稼働が高いですが
閑散期は稼働が低くなる傾向にあります。
見込み顧客が減るのが閑散期。
”来る前提”が崩れますから…
来ない前提の集客とは
来ない前提の集客とは
言わば、”来るように仕向ける” 集客方法で
「旅行に行こうと思っているか否か」
「貴館に関心が高いか否か」
を第一段階ではターゲットには問いません。
「旅行に行こうと思っていない」
「貴館に興味がない」状態なので
いきなり、料金や特典、設備の話をされても
何も響きません。
第二段階として
「旅行に行こう」
「貴館への関心が高い」状態に
持っていけるかどうかがカギとなります。
私の存じ上げる中で
公式サイトをグーグル広告などで
露出を高めて予約を増やそうとした
旅館さんが多いですが、
「ほとんど効果がなかった」と耳にします。
なぜなら、広告を通して表示する公式ページは
おそらく ”来る前提”の構成”になっています。
グーグル内にいる大半は
「旅行に行こうと思っていない」
「貴館に興味がない」状態だから
広告を出すには”来ない前提”の構成に
しなければなりません。
何をターゲットに推すか?何を伝えたいのか?
来る前提の集客とは
”貴館を利用する可能性が高い層”がターゲットなので
料金や特典、設備、立地…etc
の充実させることが重要だと言いました。
言わば、モノ(物)を充実させることで
お客様を呼び込む方法です。
来ない前提の集客は
”来るように仕向ける” ので
モノ(物)を推す前に
貴館を利用することで
「どのような想いができるのか」
コト(事)を重視した問いかけが重要で
それが「共感」を呼び、
お客様を呼び込む方法です。
一度、貴館のホームページや
宿泊プランを見直してみてください。
「モノ」と「コト」、どちらを推していますか?
ちなみにこの、来ない前提の集客は
カバーできる範囲がとても広く、
山間の一軒宿など「来る前提の集客」
があまり通用しない旅館さんや
「〇〇温泉宿泊施設一覧」のひとつであっても
”来るように仕向けている” ので、
例え、他館に興味が高くても、
貴館に予約する可能性を高くすることができる、
競合との差別化も図れる優れた集客方法です。
まとめ
かの長嶋ジャイアンツは一時期、
ホームランバッターを他球団から集めて
「打てる前提」の戦略を立てていました。
それとは反対に、「打てない前提」で
戦略を立てていたのが落合ドラゴンズだったと思います。
「打てる前提」の戦略は”打てない場合”、
次の戦術を打てず、すべて崩れていきますが
「打てない前提」は、次から次へと
戦術を打つことができます。
普段は「打てる前提」であっても、
それが通用しない場合
「打てない前提」に切り替える戦術が最強そうです。
「来る前提の集客」は閑散期など
”来ない時期”に効果を発揮できず、
「来ない前提の集客」はいつでも通年で効果が出ます。
「来る前提の集客と来ない前提の集客」の使い分けが
稼働向上の一助になれば幸いです。
お知らせ
「旅館でやるべきweb集客TIPS」は不定期更新です。
詳しい解決策をお知りになりたい希望者様限定でオンライン会議ツールを使って個別にお伝えもしております。
貴館の状況を伺いながら、今までの事例も紹介します。
興味のある方はお問い合わせから「詳しく知りたい」とご記入の上、お申し付けください。