繁忙期でも満室にならないことがある
引用:
家計の厳しさに加え、高止まりする旅行費用や旅行意欲の落ち着き(リベンジ消費の一巡)などが影響し、旅行者数は伸び悩むと考えられます。2024年は国の経済政策に期待がかかるものの、継続する物価高により生活環境は依然として苦しい状態が続くことが想定されます。
出展:
2024年(1月~12月)の旅行動向見通し|ニュースルーム|JTBグループサイト
と、旅行業界は依然として厳しい状況が続くようです。
思うように予約件数が上積みされていかない
お宿さんもあるのではないでしょうか?
限られた見込み顧客の中から効率良く予約に繋げる、
「予約率を向上させる方法」をご紹介します。
予約率を見てみる
まずは貴館の予約率の状況を見てみましょう。
どれぐらいの人が貴館に興味を持ち、
どれぐらいの人が予約に至ったのでしょうか。
予約率は様々な測り方がありますが
【楽天トラベル】
管理画面左側、担当ITCの顔写真の上、「宿泊施設カルテ」から
「月次カルテ」表示、「月別予約実績 <過去13ヶ月>」一覧内、
各月の「転換率」を参照。
【じゃらん】
管理画面メニュー、「お客様管理」から
「ランキング・予約分析ダウンロード」、
「予約状況を確認する」の下、「予約状況分析【日別】」
任意の月を選択して「表示する」をクリック、
一覧内、「予約延室数」の合計を「PV数」の合計で割る
【公式サイト】
各月の「予約件数(宿泊件数ではない)合計」を
Google Analyticsなどアクセス解析の「セッション数」合計で割る
のように私は調べております。
それぞれの貴館の予約率はいかがでしたでしょうか?
じゃらんはアクセス数でなくPVを分母としている為、
楽天の数値より低くなる傾向にあります。
また、公式サイトは
特に自社マーケをしていない状態であるなら、
各OTAで貴館を知り、さらに情報を取りに来た
割と温度感の高い見込み顧客層であると考えられるので
予約率はじゃらん・楽天より高い傾向にあると思います。
予約機会ロスをできるだけ減らす
見込み顧客100人の中で1人が予約に至る、
予約率1%は逆を言えば99%漏れています。
大事なことなので2回言います。
99%漏れています。機会ロスです。
なんともったいない!
理論上、その”漏れ”をなるべく抑えれば
予約数は増えていきます。
貴館が宿泊先に選ばれる検討要素として
料金、特典、料理、部屋、景色、設備…etc とありますが、
どのお宿さんも上記要素のアピールに力を入れている中で
”県内唯一の〜” とか ”日本でも珍しい〜”と
謳えるものがないのであれば
決定的な差にはなりにくいと考えます。
同じ地域であれば料理も似通っているだろうし、
同じ並びに建っていれば景色もさほど変わらないだろうし…
なので、文章として、
いわば営業要素を多く詰めることができる
宿泊プランの内容で差をつけます。
貴館に「共感」してもらえるかどうか
他人を動かす時には「共感」させることが
できるかどうかが重要と言われています。
“共感させる”には、相手の立場に立って
その気持ちや考えを理解し寄り添うことが大切です。
何かを人に勧める際、
その機能や性能を推すことが多いと思います。
決して間違えではないですが共感は得られません。
「俺、〇〇大学出身で、〇〇で働いていて、年収は〇〇万で…
どうです?俺と付き合いません?」
と言う利己的な自己紹介と同じです。
まさにそこが他館と差をつけるポイントなのです。
他館が ” ウチがいかに優れているか ” で競い合っている中、
貴館は ” こういう旅行や宿泊先をお考えですね? ” と言うような
相手の思いに寄りそうプラン内容にしてください。
そうすれば、「俺、すごいだろ!」と言ってくる
大量のお宿に飽き飽きした見込み客が
貴館を選ぶ可能性が上がり(予約率の向上)ます。
ちなみに、「俺、すごいだろ!」と言ってくるお宿が
目の前に何件も並ぶので、見込み顧客は結果、
「料金が安い」「特典が良かった」「〇〇に近いから」
という理由で宿を選ぶことが多いのです。
(多くのお宿が宿泊料金の値上げを躊躇する理由です)
まとめ
予約率を上げる施策はアクセス数を増やす施策と対で行うとより効果的なのですが
まずは予約率を上げることをお話ししてみました。
宿泊プラン文の書き換えには時間はかかりますが、
お金を掛けずに行える身近な改善策のひとつです。
稼働にお悩みでしたらまずは
宿泊プランの内容を見直してみてください。
宿泊プランの他、フォトギャラリーのキャプションにも
とある要素を取り入れることにより、予約率向上を狙えますが
それはまた別の機会にお話しします。
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貴館の状況を伺いながら、今までの事例も紹介します。
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